ブルームーン 5月24日
ファンになって10年ずっと望んでいたストレートプレイ、しかも主演。
発表になった時から、ソワソワして、わくわくして、どうしても5月中に1度見ておきたくて、我慢ができなくなって、お友達に協力おねがいして、奇跡的に当日券で東京行きが決まったのは23日の初日でした。
これもまた運命!
というわけで急遽ブルームーン二日目を観劇してきました。
以下、ネタバレが少しあります。
感想!
舞台でこんなに声上げて何度も笑ったことあったかな・・・。
クスクスじゃなくて本当に笑ってしまったり、途中は涙がとまらなくて、
心躍るような素敵なシーンがあって、ロマンチックで、でもとても切なくて、
情けなくて、かっこ悪くて、でもチャーミングな人たちばかりで。
だからそれに巻き込まれて客席も一体となって見守って*1、冷やかして、笑って終わって・・・。
ほっこりして温かい気持ちで見終わりました。
テンポがよい反面、途中、中だるみがどうしてもでてしまうシーンがあったりしたけど、
キャストの方たちの良い意味でのリラックスさとか楽しんでいる感じとか、雰囲気の良さを感じられたし、今後どんどん良くなっていくでしょう。
お寺という現在でいて縛られ閉ざされた古い世界と、70年以上も前にして渡米してダンスで成功するという夢をもつ明るくキラキラした昔との、交錯が実におもしろかったし、横山さんの舞台でまさかミュージカル要素も見られるとは思わなくて、本当にその素敵なこと♪
まさかの踊らないのが、山崎さんと加賀さんと座長だけとは!(笑)
雑誌でみて、ウッディアレンのような映画をというのはまさにココだったので、コメディーでミュージカルでホームドラマでなんかとっても私得でした。余談ですが、タイトルから想像するに”ギター弾きの恋”なんだと思ってたけど、”紫のカイロのバラ”だっけ?あれに近いものもありそう。
正直、マイコさんのこと女優としてあまり印象が薄かったけど*2、ファンになりました。本当にチャーミング。表情も声も。こんなに素敵な女優さんとは思わなかった。
上口さんの軽やかなトニーは本当に素敵だったし、遠野さんは流石タカジェンヌ!このトニーとケイトが適度に大袈裟で、とても魅力的で、この二人がいたからタイムスリップ感がきちんと成立してる。
そこへきて木下さんはザ昭和だけど可憐な感じがよく出てて・・・
もちろん、山崎さんは本当に上手だった。飄々とした感じと間の良さ。
最後は加賀さんですよ加賀さん。加賀さんを引っ張り出してくれた方に感謝です。上品でやさしくて、ユタカくんを呼ぶ「ぼっちゃん」の響きがなんともいえず慈しみがあって、加賀さんが「ぼっちゃん」と呼ぶ度になぜか私がうれしくなるという(笑)
だからこそ、本当に切なくて悲しくて、加賀さんに泣かされました。
引き込まれすぎました。
正直いって、他のキャストの方たちがすばらしすぎて、座長が一番心配ではありました。
標準語は特に違和感なかったし、登場シーンは普通になじんでた。掛け合いもまずまずよかったはず。
まぁ・・ところどころ、発声とかいつもの癖が気になった部分もあったし、
これは演出だったり、役のせいかもしれませんがずっとテンション高めで一本調子に思えてしまうところもあったし。
でも、終わってカーテンコールで出てきた横山さんが、まじめで大人な顔しつつ、ちょっとほっとして、ちょっと照れてる横山さんが一番本人だったので、逆に舞台中はちゃんとユタカくんだったんだなーと。
情けなくて、頑固で、でも優しいユタカ君だったんだなーと。
終わったあと、お友達の感想聞いたら、「初日はもっと緊張しててぜんぜん違った。1日で格段に修正してきてた」と聞いて、こうやってどんどんよくなっていって欲しいし、もっと魅力的なユタカ君になるはず・・・がんばって!
あと、最後のプロポーズが成功して、一緒にダンス踊るシーンの、ユタカくんが「こっち」「くるくる回って」ってジェスチャーするところのルミちゃんと二人が本当にかわいくて、客席から歓声や拍手や冷やかし*3があがってて、みんなが二人を祝福している、その場の空気がとってもよかったので、お客さんにも恵まれたし、それはこの日それだけ客席を引き込めたからこその相乗効果だっただろうし・・・
なんだろう「やれやれやっと言ったか」みたいな、「よく言った!さんざん心配させて。」みたいなそういういい意味での見守り感というか客席との近さというか・・・そういう空気にするのが多少なりとも横山さんだからこそという気がしていて・・・。
横山座長もみなさんの力をお借りして、座長として空気感を出していたんだなぁと感慨深かったです。ぜんぜんうまく言えないけれど。
ほぼアテガキの素敵な脚本、素敵な演出、素敵な共演者さんたち。
素敵な舞台で主演はらせていただいてよかった。
ユタカくんは坊主だし、情けないし気が小さいし、だから横山さんのかっこよさを堪能する舞台ではないけれど、横山さんのもつ切なさや温かさや可愛さはきちんと感じられるし、何より全体的に良い作品で本当に感謝しています。
6月が終わるころ、何かを得れているはず。そうなっていますように。
レコメンの傷は癒えないけれど、レコメンを辞めていたからこそチャレンジしたり、得ることができたものだったのかも・・と多く感じられる今でよかった。
ありがとう。